みんながピピーンとなった打ち合わせ

最初に木津さんに出会ったのは
北海道のごはん展に赤井川村の米農家さんとして
参加していただいたのがきっかけ。

その時はお義父さんが代表を務める
吉川農園としてご参加いただきましたが
「おむすびカンパニー 木津農園」として
2022年、ご自身の屋号を掲げることになり
お米に貼るラベルの制作のご依頼をいただきました。

木津さんとはそれ以前にも取材などを通して
暖炉のある素敵なご自宅にお邪魔したり
お子さんたちの日常をSNSを通じて拝見したりしていて
「最高のファミリー」と常々思っていました。

とにかく家族全員笑顔が最高。
ガハハと笑うよりは
にっこり（時々ニヤリ）と微笑みが似合う家族。

なのでパッケージもそんな愉快で優しい人柄を
表現できればいいかなと考えていました。
最初は。

田植えがひと段落した6月。
札幌の某カフェでコーヒーを飲みながら話しているうちに
木津夫妻のユニークさがポロポロとあふれてきました。

2人は音楽が好きでそのジャンルも広い。

あとMTB（マウンテンバイク）が好きで
かなりかっこいい自転車を
家族全員が持っています。

そしてふと漏れた
「他の人と違うことが好き」。

もしかしたら「お米らしいこと」や
「やさしい雰囲気」を重視するのではなくて
木津さんが好んできた世界観の中に
お米も一緒に入れるといいかもしれない。

それは木津さんたちが楽しくなれるだけじゃなく
自転車やアウトドアのお店で販売ができるかもしれないし
たとえば音楽イベントのノベルティになったり
そんな広がりがあるかもしれないと考えました。

「例えばMTBに貼りたくなるステッカーみたいな
デザインだったらどうでしょう？」

「僕ステッカー集めるのも趣味なんです」

打ち合わせのはじめに
お互いが想定していたものと
全然違う方向に進みはじめたけれど
気づけば私たちは前のめりで
「それ面白そう！」とワクワクしていました。

WEBも作っちゃおう

そうして生まれたのが木津農園のロゴと
3品種のステッカー風ラベル、新しい名刺。

当初は必要ないかもとおっしゃっていたおむすびカンパニー木津農園も
木津ファミリーの空気感を感じてもらえることが
とても大事だと考えて作ることにしました。

ここでもありきたりなものはやめて
思いきって極々シンプルにすることに。

ステッカーにWEBにつながるQRコードをつけて
お米、木津さん、赤井川村が
お客様からダイレクトにつながるようにしました。

具体的な情報は驚くほど少ない（笑）、
雰囲気重視のチャレンジングなページは
言ってみれば写真集やミュージックビデオのようなもの。

もちろんこれは打ち合わせの中で

▶︎現時点で既にお客様がしっかりついている

▶︎口コミや対面でじっくりと広めていきたい
（WEBによる集客upは求めていない）

▶︎オンライン販売はしばらく検討しない

という目的に合ったから可能だったもので
皆さんにおすすめすることではありません。笑

収穫の日の撮影

この木津ファミリーの空気を伝えるために
撮影をお願いしたのはfootic.の高田美奈子さん。

事前にカットを細かく決めずに
「ミュージックビデオの1シーンのような雰囲気で」
「米農家感はなくていいです（！）」
とお伝えだけしてあとは現場で楽しく撮ってもらいました。

すてきな写真が多過ぎて
正直WEB掲載に絞り込むのに1番時間がかかりました。

ちなみに屋号の「おむすびカンパニー」は
もちろん米農家であることと連動していますが
おにぎり屋さんを開くということではなく
「結ぶ」という言葉からきています。

趣味の音楽やバイク、
そして何よりも作ったお米を通じて
たくさんの縁がつながってきたことを感じている
木津さんだからこそ大切にしているものです。

優しくておだやかで
そして面白いことが大好きな木津ファミリーと
ぜひ縁を結んでみてください。

私はお米はもちろんのこと
木津さんが作る野菜（特にスナップエンドウ）も大好きです。